みなさん。掃除は好きですか? 掃除をするとその場所ではなく、心もスッキリしますよね。
一方、お墓参りをしてご先祖様に手を合わすと、これはこれで心がスッキリします。その一番の要因は、お墓掃除にあるのです。今日はそんなお話です。
目次
塵を払わん 垢を除かん
仏教のことばに「塵を払わん 垢を除かん」というものがあります。塵や垢とは、人間の執着の心。汚れが落ちにくい、掃除をしてもすぐに汚れてしまうのは人間の心も同じなのです。
だからこそ、汚れたものをそのつどきれいにしてあげる行為が大切ですし、目の前の汚れがきれいになっていくさまを見て、私たちの心はスッキリするのです。
たしかに掃除は大変ですが、やりきった時の達成感は格別です。墓石を拭くたびに自分の心が洗われていく感じがする。雑草を抜くたびに自分の中のわだかまりも抜かれていく感じがする。お掃除ほど、メンタルヘルスにいいものはありません。
「掃除が不要」というキャッチコピーの罠
最近の納骨堂や永代供養では「掃除が不要」「掃除の負担が軽減」などのコピーが踊ります。こうした言葉を使って仏教寺院が納骨堂を販売しているのですから、正直開いた口がふさがりません。
掃除はただ墓石をきれいにしておくためのものではありません。「お墓の中にいるご先祖さまを自分の手できれいにしているぞ!」と、主体的にご先祖さまをきれいにしているその感覚こそが大切なのです。
そして、ご先祖さまがきれいになることで自分の心も洗われる感覚を得ることで、ご先祖さまと自分が繋がっていることを実感できます。
きれいであるという結果が大事なのではなく、きれいにするという行為が大事なのです。お掃除不要を謳う納骨堂ではなんとなく供養の心が満たされないのは、そのためだと私は考えます。
心がスッキリするお墓参りに必要な3要素 「掃除」「お供え」「礼拝」
お墓参りで心をスッキリさせるためには、次の3つの要素が大切です。掃除、お供え、礼拝です。
掃除をすることで墓石と心をきれいに清め、お花やお線香などのお供えをすることでその場を明るく華やかにします。清め、明るくすることで心が整い、こうして私たちは静かに礼拝し、ご先祖さまと語り合うのです。
お墓の掃除が大変だから墓じまいをしようとお考えの方。ぜひともお墓の魅力の原点に立ち返ってほしいと思います。不安や悩みがある人は、まずは墓石をきれいに拭いてみましょう。ストレスを抱えている人は墓地の落ち葉を掃き、雑草を抜いてみましょう。
きっとあなたの心のモヤモヤはわずかでも晴れますし、その姿をご先祖さまも喜んでくださっています。
そんなご先祖さまは、きっとあなたの力になってくれますよ。
お墓掃除のことでお悩みの方は墓守の会にご相談ください。あなたにとっての幸せなお墓参りのお手伝いをいたします。