墓守コラム

大切なわが子の自己肯定感を高めるためにぴったりなディック・ブルーナによるお墓絵本

大切なわが子が心豊かな人間になってもらいたい。そう考える世のママやパパはたくさんいます。

しかし、豊かな心ってなんなのでしょう。相手を思いやりや優しさ。へこたれてもすぐに立ち直る明るさ、いやなことにもめげずにいられるしなやかさ、などが挙げられるのではないでしょうか。

『うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん』は、そんな情操教育にぴったりなすばらしい絵本です。

どうして墓守の会が絵本? それは、この絵本の中でお墓がとっても大切な役割を持っているからです。

絵本について 著者について

『うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん』の作者は、あの『ミッフィー』でおなじみのディック・ブルーナさんです。日本でもおなじみで、小さなお子さんを持つ親であれば、必ず目にしたことがありますよね。かわいらしいキャラクターと、短くてわかりやすいことばと、シンプルな線と明快な原色が特徴です。

大好きなおばあちゃんが死んじゃって、お葬式をして、お墓に納めて、うさこちゃんがお墓参りをしておばあちゃんに語りかけるまでの流れを、わずか24ページ(お話12ページ、絵12ページ)の中に込められています。

かわいらしいうさこちゃんに感情移入し、わかりやすいことばでおばあちゃんの死とうさこちゃんの悲しみを理解できます。シンプルで色鮮やかな絵が、おばあちゃんとうさこちゃんの親密な世界を浮き上がらせてくれるのです。

大好きなおばあちゃんが埋められたところには、名前の書かれた石が置かれる。そこにおばあちゃんのお庭と同じようにお花を植えに行く。「だいすきなおばあちゃん」と呼びかけると、おばあちゃんがちゃんと聞いてくれるのが分かります。物語は、たったこれだけです。

無条件の愛と、死を教えてくれる「おばあちゃん」という存在

おばあちゃんという立ち位置は実に絶妙です。お母さんにも、お父さんにも、おじいちゃんにもないやさしさとあたたかさがあります。「お母さんには怒られた、おばあちゃんはやさしかった」「私はおばあちゃん子だった」という人もきっと多いことでしょう。

幼い頃に注がれた愛情が多いほど、自己肯定感が高くなると言われています。おばあちゃんはその愛情を注いでくれる代表格なのです。

加えて、おばあちゃんはまもなくやってくる死を控えている存在です。人が生きていくことでどのように老い、死んでいくのか。幼い子供たちにやがて誰もがこうなるんですよという未来の姿を教えてくれるのがおばあちゃんです。

そして、たくさん愛情を注いでくれたおばあちゃんと亡くなったあとも出会えるための大切な場所として、お墓が描かれます。

人はいつか亡くなるんだ。それでもおばあちゃんはどこかにいるような気がする。お墓参りをすればおばあちゃんに会える。いつまでもずっとつながりあえる。愛情を注いでもらえる。

こうしたことをわかりやすく、かわいらしくに教えてくれるのが『うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん』なのです。

絵本とお墓は情操教育に最高にいい!

子どもの情操教育によく用いられるのが絵本です。また、お墓参りも情操教育によいと言われています。

自分で考える力や感じる力を育むために、自己肯定感を高めるために、たくさん本を読ませて、ご先祖さまのお墓参りをしましょう。そしてそのきっかけとして、『うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん』を一冊手に取ってみてはいかがですか?

「うさこちゃんがしているように、おばあちゃんのお墓参りに行こうね」

このひとことを、お墓の中のおばあちゃんは喜んで聞いてくれていることと思います。

お墓の素晴らしさを伝える最高の絵本

ここでは、「人は死んだらどこへ行く」とか、「キリスト教の世界ではこうしてこうして神様が救ってくれる」とか、「残された家族はあれとこれとそれをこうしなければいけない」とか、そのようなこむずかしいことはいっさいなし。

大好きなおばあちゃんが死んじゃって、お葬式をして、お墓に納めて、うさこちゃんがお墓参りをしておばあちゃんに語りかけるまでの流れを、わずか24ページ(お話12ページ、絵12ページ)の中に込められています。

絵本について 著者について

うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん

うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん

『うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん』の作者は、あの『ミッフィー』でおなじみのディック・ブルーナさんです。

ブルーナさんは1927年、オランダのユトレヒト生まれ。手がける絵本は世界50ヶ国語以上に翻訳され、8500万部以上のロングセラーになっています。日本でもおなじみで、小さなお子さんを持つ親であれば、必ず目にしたことがあるであろう、ブルーナさんの絵本は、かわいらしいキャラクターと、短くてわかりやすいことばと、シンプルな線と明快な原色が特徴です。

かわいらしいうさこちゃんに感情移入し、わかりやすくことばでおばあちゃんの死とうさこちゃんの悲しみを理解し、シンプルにして色鮮やかな絵が、おばあちゃんとうさこちゃんの親密な世界を浮き上がらせてくれます。

大好きなおばあちゃんが埋められたところには、名前の書かれた石が置かれる。そこにおばあちゃんのお庭と同じようにお花を植えに行く。「だいすきなおばあちゃん」と呼びかけると、おばあちゃんちゃんと聞いてくれるのが分かります。物語は、たったこれだけです。

理屈抜きにしてすばらしい。小さいお子さんに死生観や情操教育をさせたい方にはおすすめです。また、大人にもファンの多いブルーナ作品ですから、死者を弔うことの大切さを知るために大人の人もぜひ!

とはいえ、野暮を承知であえて理屈を挟んでこの絵本の魅力を説明してみましょう。

私たち人間にとって、亡き人と出会える場所が大切であること、そのためには埋葬と石碑が必要であること、死者との語らいが幸福感をもたらせてくれることなどを、この絵本は「考え」させてくれるのではなく「感じ」させてくれるのです。

絵本とお墓は情操教育に最高にいい!

子どもの情操教育によく用いられるのが絵本です。また、お墓参りも情操教育によいと言われています。

自分で考える力や感じる力を育むために、自己肯定感を高めるために、たくさん本を読ませて、ご先祖さまのお墓参りをしましょう。そしてそのきっかけとして、『うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん』を一冊手に取ってみてはいかがですか?

「うさこちゃんがしているように、おばあちゃんのお墓参りに行こうね」

このひとことを、お墓の中のおばあちゃんは喜んで聞いてくれていることと思います。

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