墓守コラム

わが家には女の子しかない。そんなあなたの幸せになれるお墓の解決案

わが家には女の子しかない。そんなあなたの幸せになれるお墓の解決案

「うちは娘しかいないから墓守が途絶える。だから墓じまいをしようと思います。」

この手の相談をものすごく多く受けます。

でもこれっておかしくないですか?娘であってもご先祖様はご先祖様。どうして墓じまいをしなければならないのでしょうか?

子や孫が続いているのに墓じまい?

子や孫がいない、というのであれば話は別です。本当の意味で墓守がいなくなってしまいます。お墓やお骨を無縁にするわけにはいかないので、墓じまいをし、お寺に永代供養してもらうのもやむなしです。

しかし、たとえ女の子とはいえ、あなたには娘さんがいるのですよね。たとえ他家に嫁いだとしても、あなたには実の娘さんがいる、そしてお孫さんもいるという人も少なくないでしょう。娘さんからみるとあなたは実の親。お孫さんから見るとあなたは祖父母。1親等ないしは2親等と、極めて濃い血族関係にあります。

そのお墓を処分して、供養をお坊さんに任すというのは、ちょっと残念すぎませんか?

原因は、密接に絡む先祖供養と家制度

「うちは娘しかいない」→「墓守が途絶える」→「墓じまいして永代供養にする」

このように考えてしまう理由はずばり、先祖供養と家制度が密接にひっついているからです。多くの人はこう言います。

「嫁いでしまったから、実家の墓を守ることはできないわ」

あなたもきっとそうですよね?「嫁いでしまった娘に私たちの供養を任すわけにはいかない」と。

でも、これってよく考えるとおかしくないですか?

だって、他家に嫁いだからって、親子の縁まで切れるかというとそうではないですよね。さらに、その向こうには祖父母やご先祖様がいる。ご先祖様がいるから今のあなたがいる。そしてあなたの娘さんやお孫さんがいるわけです。

世代を超えた命のつながりがこれからも続いていくというのに、その時の社会制度のせいで、つながりのシンボルであるお墓がなくなってしまうのは、やはり何かが違うと、私は思うのです。

目からうろこの解決案 お墓をまとめる

私からあなたへのアドバイスは「お墓をまとめてしまう」というもの。たったそれだけです。

嫁ぎ先のお墓にあなたのご先祖様や両親をまとめてしまうのです。であれば、あなたや、そしてあなたのお子さんにとっての直系のご先祖様に手を合わせることができます。

あまり知られていませんが、このような方法をとるケースは少なくありません。もちろんご主人や、義父母に承諾を得なければなりませんが、父方と母方の両方のご先祖様に手を合わせられる。こんなハッピーなことはないですよね。

一家に一墓という考え方では無理があります。みんなで一墓。という考え方にシフトしていくだけで、ご先祖様に手を合わすという営みはずっとずっと続けられます。

制度は変わっても、つながりは変わらない

時代によって社会制度はどんどん変わっていきます。しかし、だからといって親子や孫、先祖や子孫のつながりは変わりません。そしてお墓は、そのつながりを確認するためのものです。どうか、どうか、大事にしてください。

たとえ他家に嫁いだとしても、あなたが元気でいるならば、ご両親を供養する努力をしてください。制度や社会の雰囲気に流されないでください。あなたにお子さんがいるのであれば、なおさらです。大昔から続いてきたつながりの流れは、あなたを経て、脈々と未来へと受け継がれていくのです。

だからこそ、ご先祖様に手を合わせましょう。お墓参りをしましょう。あなたのルーツへの感謝は、そのままあなた自身の、そしてあなたの家族や子孫の幸せにつながります。なぜなら、あなたのご両親やご先祖様がいたからこそ、いまここに、あなたがいるからです。

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